第23回世界神経学会議/第58回日本神経学会学術大会で、良好な試験結果を発表
武田薬品工業株式会社は9月21日、早期パーキンソン病患者に対するラサギリンメシル酸塩による治療が、主要評価項目Part2+Part3合計スコアのベースラインからの変化量においてプラセボに比べて有意な改善が認められ、忍容性が良好であることが示されたと発表した。
これは、9月16日から21日にかけて京都で開催された、第23回世界神経学会議/第58回日本神経学会学術大会で発表された、国内臨床第3相試験結果試験結果によるもの。
国内では、武田薬品が6月に製造販売承認申請
ラサギリンメシル酸塩は、イスラエルのTeva Pharmaceutical Industries Ltd.が開発し、欧州・米国他世界55か国で承認されているパーキンソン病治療薬。
日本では2014年3月に武田薬品と開発・販売に関する契約が締結され、2017年6月に厚生労働省に製造販売承認申請を行っている。
ラサギリン1mg群がプラセボ群との比較で統計学的に有意な結果示す
臨床第3相試験「CCT-001試験」では、日本人の早期パーキンソン病患者244名を、プラセボ群(プラセボ1mgを1日1回投与)又はラサギリン1mg群(ラサギリン1mgを1日1回投与)のいずれかに無作為に割り付けた。
主要評価項目であるMDS-UPDRS(Movement Disorder Society-Unified Parkinson's Disease Rating Scale)は、Part1~Part4で構成。
Part1は、日常生活における非運動症状に関する13の質問、Part2は、日常生活で経験する運動症状の側面に関する13の質問。更に、Part3は、運動症状の調査に関する18の質問、Part4は、運動合併症に関する6の質問があり、各質問は、0(正常)、1(ごく軽度)、2(軽度)3(中等度)、 4(重度)で判別される。
主要評価項目である治療期26週MDS-UPDRS Part2+Part3合計スコアのベースラインからの変化量において、ラサギリン1mg群はプラセボ群との比較で統計学的に有意な低下が認められた。また、有害事象の発現率は、プラセボ群の52.4%(66/126例)に対して、ラサギリン1mg群は62.4%(73/117例)であった。
(画像は武田薬品工業株式会社 ホームページより)
武田薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2017/20170921_7840.html