人材不足7年連続で悪化
介護労働安定センターは8月4日、平成28年度「介護労働実態調査」の結果を発表した。
調査結果によると、「従業員が不足している」と感じている事業所は、全体の62.6%。昨年調査より1.3ポイント増加しており、平成21年度から7年連続で増加を続けている。
不足している理由で最も多かったのは、「採用が困難である」の73.1%だった。
また、「採用が困難である」原因で最も多いのが、「賃金が低い」の57.3%、次いで「仕事がきつい(身体的・精神的)」の
49.6%となっている。
ハードな職場であるにもかかわらず、十分な賃金が支払えない状況が、人材不足の負のスパイラルを招いていることがわかる。では介護事業者は従業員に、どのくらいの賃金を支払っているのだろうか。
従業員の所定内賃金の平均は、月給で22万4,848円。また、回答した事業所の54.7%が賞与を支給しており、賞与の平均額は42万4,390円だった。
介護スタッフのホンネは?
介護事業所で働く人たちが、仕事を選んだ理由で最も多かったのは「働きがいのある仕事だと思ったから」の52.4%。
しかし実際に働いてみて感じる不満では、「人手が足りない」が最も多く、53.2%。次いで「仕事内容のわりに賃金が低い」の41.5%、「有給休暇が取りにくい」の34.9%と続いた。
また、「今の仕事(職種)を続けたい」と回答した人は、昨年より11.8ポイント減少し、53.7%となった。
(画像は、介護労働安定センターのホームページより)
平成28年度「介護労働実態調査」の結果 - 公益財団法人介護労働安定センター
http://care-net.biz/