効率的かつ経済的に長期間保湿・湿潤養生できる
五洋建設は5月22日、岡三リビック、積水化成品工業、早川ゴムと共同で、山岳トンネルのインバートコンクリートを、効率的かつ経済的に長期間保温・湿潤養生できる「キュアロード」を開発し、実証実験によってその効果と実用性を確認したと発表した。
これはインバートコンクリートの長期養生を可能にする工法。インバートコンクリートの打設後のコンクリート全面に、高い保温・保水性能を有する養生マット「うるおんマット」を敷設し、その上にEPSブロックを設置する。このEPSブロックは軽量で耐久性にも優れており、そ上にさらに敷鉄板を敷設することで、工事車両の通行帯を確保する。
実証実験において、インバート部の強度増進を確認
従来の山岳トンネル工事では、切羽への搬入通路を確保するためにインバートを左右に2分割して通路を確保する必要があり、工程上、インバートコンクリートを十分に養生することが難しかった。
しかし「キュアロード」では、インバートを左右に分割する必要がなく、切羽作業と並行して、インバートコンクリートの長期保温・湿潤養生が可能となる。これにより、インバートコンクリートの強度や表層緻密性の向上が期待できるとのこと。
今回、実際の施工現場において実施された実証実験では、28日間の長期保温・湿潤養生を通じて、標準施工と比較して、インバート部で24パーセントの強度増進を、また密実性の指標である透気係数も27分の1だったことを確認した。
(画像は五洋建設HPより)
五洋建設株式会社のプレスリリース
http://www.penta-ocean.co.jp/news/2018/180522.html