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2024年11月24日(日)
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マンションへの永住意識が過去最高の6割超に

マンションへの永住意識が過去最高の6割超に

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国土交通省がマンション総合調査結果の公開を開始
国土交通省は4月26日、2018年度の「マンション総合調査」結果について公開を開始しました。管理組合や区分所有者におけるマンション管理の実態を把握すべく、同省が約5年に1度のペースで実施している調査で、前回は2013年度に行われました。

今回、対象となった全国のマンション管理組合および区分所有者は、それぞれ4,200件、8,400件で、アンケートを配布したところ、管理組合で1,688件、区分所有者で3,211件の有効回答が回収されました。回収率は管理組合で40.2%、区分所有者で38.2%となっています。

・マンション居住の世帯主年齢
30歳未満:0.5%(前回比+0.3ポイント)
30歳代:6.6%(前回比-1.0ポイント)
40歳代:18.9%(前回比横ばい)
50歳代:24.3%(前回比+1.5ポイント)
60歳代:27.0%(前回比-4.1ポイント)
70歳代以上:22.2%(前回比+3.3ポイント)
不明:0.6%(前回比+0.3ポイント)

まずマンション居住の世帯主年齢を調べると、前回2013年度調査に比べ、30歳代以下の割合が減少、70歳代以上の割合が増加していました。1999年度には40歳代以下が約半数を占め、60歳代以上は約25%と全体の4分の1程度でしたが、今回の2018年度調査では40歳代以下が約25%、60歳代以上が約半数を占める構成に逆転しています。この間に居住者の高齢化が顕著に進展したといえるでしょう。

・賃貸戸数割合
0%の管理組合:11.6%(前回比+1.1ポイント)
0%超~20%の管理組合:57.6%(前回比-2.0ポイント)
20%超の管理組合:17.1%(前回比-1.1ポイント)

賃貸戸数について前回調査と比較すると、0%の管理組合が11.6%と増加し、賃貸住戸のあるマンション割合が減少していました。0%超~20%のケースが57.6%、20%超が17.1%で、合計74.7%と、前回調査時より3.1ポイント低下しました。

完成年次別の内訳でみると、完成年次が古いマンションほど賃貸戸数割合が高い20%超のマンションである割合が高くなる傾向もみられ、昭和に建築された物件では20%超が3割強を占めるのに対し、比較的築浅の物件では20%超は1割程度、0%が約1.5割~2割強にのぼっています。

・空室戸数割合
0%の管理組合:47.9%(前回比+2.2ポイント)
0%超~20%の管理組合:36.1%(前回比-4.0ポイント)
20%超の管理組合:1.2%(前回比+0.4ポイント)

空室戸数割合では、0%の管理組合が47.9%と前回より2.2ポイント増加し、空室ありのマンションが合計37.3%と減少傾向にありました。20%超の空室があるケースはほぼ横ばいで推移していますが、0%超~20%の空室戸数というマンションは減少傾向で、1993年度には52.3%と過半を占めていたところ、今回は36.1%にまで低下しています。

なお、完成年次別の内訳データでみると、やはり完成年次が古いマンションほど空室戸数割合が高く、多くの空室が発生している傾向がありました。

・所在不明/連絡先不通の戸数割合
空室なし:47.9%
空室があるが所在不明/連絡先不通住戸はなし:31.4%
所在不明/連絡先不通住戸が0%超~20%:1.7%
所在不明/連絡先不通住戸が20%超:2.2%
回答なし:16.8%

今回の新たな調査項目として、所在不明・連絡先不通の戸数がどの程度あるか調べたところ、そうした住戸があるマンションの割合は合計3.9%で、総戸数に対し20%超が所在不明・連絡先不通であるケースも2.2%みられています。

・永住意識
永住するつもり:62.8%(前回比+10.4ポイント)
いずれは住み替えるつもり:17.1%(前回比-0.5ポイント)

マンション居住者の永住意識調査では、「永住するつもり」と回答した人が62.8%で6割を超え、過去最高になりました。前回調査よりも10.4ポイント増と大きく伸びています。「いずれは住み替えるつもり」という人は17.1%で、前回より微減になりました。

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修繕積立金設定マンションが過半に
・長期修繕計画について
【計画作成】
作成あり:90.9%(前回比+1.9ポイント)
作成なし:7.0%(前回比-1.0ポイント)

【25年以上の長期修繕計画に基づく修繕積立金額設定】
設定している:53.6%(前回比+7.6ポイント)

マンション管理の状況に関し、長期修繕計画を作成しているかどうか調査した結果では、作成しているケースが90.9%と前回調査より1.9ポイント増加し、9割を突破、ほとんどのマンションで策定が進んでいることが明らかとなりました。作成されていないのは7.0%にとどまっています。

続いて、25年以上の長期修繕計画に基づき、修繕積立金の額を設定して運用しているマンションの割合を調べると、前回より7.6ポイント増加した53.6%で、過半になっていました。順調に伸びてきており、長期修繕計画の重要性が浸透してきている様子がうかがわれます。

・修繕積立金の状況
【修繕積立金額】
修繕積立金:11,243円(前回比+460円)
駐車場使用料などからの充当額を含む修繕積立金:12,268円(前回比+468円)

【積立方式】
均等積立方式:41.4%
段階増額積立方式:43.4%
その他:7.1%
不明:8.2%

【修繕積立金積立状況】
計画に対し20%超の不足:15.5%
10%超~20%の不足:2.5%
5%超~10%の不足:2.1%
5%以下の不足:14.7%
計画に比べ余剰がある:33.8%
不明:31.4%

修繕積立金の1月あたり、1戸あたりにおける額は、純粋な修繕積立金が平均11,243円、駐車場使用料などからの充当額を含む総額が平均で12,268円と、いずれも前回より増加、回を重ねるごとに高くなってきています。

今回調査からの新規項目として、積立方式を尋ねたところ、均等積立方式が41.4%、段階増額積立方式が43.4%で、およそ4割ずつと拮抗する結果になっていました。

しかし完成年次別に分析すると、新しいマンションほど段階増額積立方式をとる傾向にあり、1979年以前のマンションで均等積立方式が63.8%、段階増額積立方式が15.6%だったのに対し、2010年以降のマンションでは、均等積立方式が23.6%、段階増額積立方式が67.8%となっています。

修繕積立金の積立状況としては、計画に比べ余剰のあるマンションが33.8%、いくらか不足があるマンションは合計で34.8%という結果でした。不足しているマンションでは、計画に対し20%超の不足があるケースが15.5%と多く、次いで5%以下の不足の14.7%となり、二極化がみられています。

・耐震診断と改修の実施状況
【旧耐震マンション診断実施状況】
実施した:34.0%
実施していない:63.7%
不明:2.3%

【耐震診断結果】
耐震性あり:40.8%
耐震性なし:40.8%
詳細な診断が必要との判定:18.4%

【耐震性なしと判定されたマンションの改修実施状況】
実施した:38.1%
実施していないが今後実施予定:21.4%
実施予定なし:38.1%
不明:2.4%

旧耐震マンションにおける耐震診断の実施状況では、「実施した」というマンションは34.0%で、「実施していない」ケースが63.7%とまだまだ多いことが分かりました。実施したケースで、「耐震性あり」と判定されたのは40.8%、「耐震性なし」と判断されたのも40.8%となり、さらに詳細な耐震診断の実施が必要とされたケースが18.4%になっています。

耐震性がないとされたマンションについて、耐震改修の実施状況を調査すると、「実施した」というマンションは38.1%で、「まだ実施していないものの今後実施予定である」が21.4%になったものの、「実施する予定はない」としたマンションも38.1%にのぼりました。

・管理者の選任状況
管理組合の代表者:87.6%
管理組合の代表者以外の区分所有者:0.3%
管理者を選任していない:1.2%
マンション管理業者:6.0%
その他:0.4%
不明:4.6%

管理組合の運営について、まず管理者の選任状況をみると、87.6%と大半が区分所有者の管理組合代表者(理事長)となっており、区分所有者以外の第三者が管理者であるケースは、合計6.4%でした。

・外部役員の選任について
【選任意向】
検討中:0.9%
将来的に必要となれば検討したい:27.5%
必要ないので検討しない:44.2%
分からない:24.8%
無回答:2.7%

【選任検討理由】
区分所有者の高齢化:37.6%
役員のなり手不足:36.5%
知識・ノウハウの不足:28.9%
大規模修繕などの実施:23.2%
区分所有者の無関心:15.2%
管理費の滞納などへの法的措置:12.5%
建て替えなどの検討:10.3%
賃貸化の進行:8.4%

外部役員の選任意向については、具体的に検討しているケースは0.9%とまだ少ないものの「将来的に必要となれば検討したい」というマンションは27.5%にのぼりました。

この合計28.3%を対象に、選任を検討する理由を尋ねたところ、最も多いのは「区分所有者の高齢化」で37.6%、次いで「役員のなり手不足」の36.5%と、このトップ2が高い割合を占めています。「大規模修繕などの実施」や「管理費滞納などへの法的措置」の必要性など、専門性が求められて検討されているケースも一定数あるものの、高齢化による役員のなり手不足が深刻化している状況が浮き彫りとなりました。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

国土交通省 報道発表資料
https://www.mlit.go.jp/house06_hh_000167.html


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