カリフォルニア州サンディエゴで蓄電池の普及展開に向けた送電・配電併用運転による経済価値向上の検討
2017年3月17日、住友電気工業株式会社は、米国カリフォルニア州政府および米国大手電力会社であるSan Diego Gas and Electric社(以下、SDG&E社)と協力し、レドックスフロー電池(以下、同電池)を用いた蓄電システムの運転実証を開始したと発表した。
同実証は、同社が新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)より実証委託を受けて実施するもので、NEDOは2015年9月にカリフォルニア州の経済促進知事室(GO-Biz)とMOUを締結し、同州サンディエゴで蓄電池の普及展開に向けた検討を進めてきた。
実証運転の概要
レドックスフロー電池は、バナジウムなどのイオンの酸化還元反応を利用して充放電を行う蓄電池で、電極や電解液の劣化がほとんどなく長寿命、常温運転が可能で安全性が高いなど、電力系統用蓄電池に適している。このため、太陽光や風力などの再生可能エネルギーの安定化技術として期待されている。
同実証では、DG&E社の変電所内に同蓄電池を設置し、配電網において周波数調整、電圧調整、余剰電力対応などの複合的運転を行い、同電池の信頼性・経済性について評価する。
また、系統運用機関からの指令を受けて送電網でのアンシラリーサービス等への貢献について技術実証を行い、同電池の経済価値を向上させる配電・送電併用の運用実証を行う。
(画像はプレスリリースより)
住友電工 プレスリリース
http://www.sei.co.jp/company/press/2017/03/prs025.htmlレドックスフロー電池 Webサイト
http://www.sei.co.jp/products/redox/