そのときペットは
熊本の地震では大きな揺れでパニックになって逃げ出し、迷子になっている犬や猫が多数いるとのことです。
私たちは地震をはじめ、いつ災害に遭遇するかわかりません。そんなときペットとはぐれないために、また避難場所でペットと過ごすために普段から何をしておけばよいのでしょうか? いくつかの留意点をまとめてみました。
せめて首輪に、名前と飼い主の連絡先を
環境省の「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」では、普段から、飼い主の連絡先やペットの名前を書いた「迷子札」や、15桁の個体識別番号が記録された「マイクロチップ」をペットに装着することを薦めています。
しかし、小型犬で室内飼いの場合、『うちの子は外に出ないから』と首輪すらつけない場合が多いのだとか。万が一の場合に備えて、せめて首輪に、名前と飼い主の連絡先を書くなどしておけば、はぐれても見つかる可能性が高いですね。
ペットと一緒の避難
環境省のガイドラインでは、災害時、飼い主とペットが一緒に避難する「同行避難」を推奨しています。
災害が起きたとき、自分の身の安全を守りながらペットを連れてすみやかに避難するためには普段からのしつけや準備が必要です。
飼い主が、いざペットを連れて避難しようとしても、ペットも突然の災害にパニックになり、いつもと違う行動を取る可能性があります。
普段から、犬の場合は、「待て」「おいで」などの指示に従うこと、ケージやキャリーバッグにならしておくこと、人や動物を怖がったり、むやみに吠えたりしないようにすること、決められた場所で排泄ができるなどのしつけをしておきましょう。
飼い主の責任
通常の環境とは大きく異なる避難生活は、ペットにとっても大きなストレスとなる可能性があります。普段からしつけや健康管理をしておくことで、そのストレスを軽減させることも可能です。
避難所等にペット用の救援物資が届くまでには時間がかかる場合があるので、ペット用品は少なくとも5日分は用意しておければいいですね。
特に、療法食等の特別食を必要としているペットの場合は、さらに長期分の用意が必要です。ペットの避難に必要な用具等を人間のための防災用品と、一緒に準備保管しておきましょう。
避難所や仮設住宅では、ペットの飼育管理は飼い主の責任です。衛生的な管理を行うとともに、飼い主同士等で周りの人に配慮したルールを作ることも必要なのではないでしょうか。
ペットがいることによって、過酷な状況が癒やされる一方、アレルギーのある人や動物との生活が苦手という人もいます。避難先の自治体担当者などと相談して、飼い主として十分に配慮しましょう。
「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」環境省
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/