鹿島　大断面トンネル掘削で国内最高記録達成

鹿島建設株式会社は、8月25日のプレスリリースにて、岩手県釜石市で施工中の「国道45号 唐丹第3トンネル工事」は、3,000m級の長大トンネル工事である。

NATMによる大断面トンネルとしては、国内最高記録となる月進270mを達成したと発表した。

6月14日から7月14日までの31日間で、月進270mを達成した。掘削断面積110m2以上の大断面トンネルとしては国内最高記録となる。

掘削工事の高速化のために、さまざまな施工の合理化を図って工事を進めてきた結果である。また、月間の掘削土量も31,050m3を達成した。

削孔作業において、高速掘進を実現したのは、発破孔の削孔精度を高めながら、心抜きを効率よく行うことで発破進行長を確保したことである。

単位作業にかかる時間をリアルタイムに「見える化」することで、掘削サイクルの計画と現況が常に比較でき、遅延要因を排除できる。

複数の汎用性の高い大型機械を常時用いることで、万一の故障に備える。掘削が完全にストップすることがないよう万全を期した。

ずり出しはホイールローダとローディングショベルの2台体制で行うことにより時間短縮となり、2ノズル吹付機の採用により、コンクリート吹付け作業の効率も高めた。

在来品よりも軽量なGFRPロックボルトの採用や、粒状含水爆薬を用いた機械装填、超低粉塵型の急結材（クリアショット）により、作業負担の軽減や作業環境の改善を図った。結果として、作業時間の短縮とともに安全性の向上にも繋がった。




鹿島建設株式会社　プレスリリース
http://www.kajima.co.jp/news/press/201608/25c1-j.htm