独立行政法人国立病院機構 長崎川棚医療センターと富士通株式会社が連携し、2015年10月より糖尿病の重症化予防や治療に役立てるシステムを研究してきましたが、活用に向け実証実験を行うことになりました。
実証実験は2016年7月中旬から2017年3月31日(金)、長崎川棚医療センターと長崎県大村市内の4医療機関にて行われる予定です。
日本の糖尿病患者数は増加の傾向にあり、2014年の厚生労働省の患者調査では過去最高の約317万人となりました。その為、医療費の増加や専門医不足が今後の課題となっています。
今回開発されたのは糖尿病患者の病態、経過など類似した情報を持つ患者群を検索し、傾向を分析・提示、医師の治療方針の決定を支援するシステムです。
糖尿病患者本人よりデータを収集
富士通が2014年度に開発した糖尿病版 疾病管理マップは糖尿病、ないしその予備軍患者の治療内容、病態、経過などの情報を収集するデータベースです。
地域患者の情報を集めることで、重症化の予防に向けての地域全体の取り組みに役立てることができると期待されています。
今回の実証実験では実際に参加医療機関にて治療を受けている糖尿病患者本人の承諾を得て、治療の内容や経過などの情報を糖尿病版 疾病管理マップに集積します。医師はシステムが抽出した類似例や重症化傾向の分析結果を参考にし、システムの有用性を評価します。
(画像はプレスリリースより)
富士通株式会社 プレスリリース
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2016/07/8.html