英国ホライズン・ニュークリア・パワー社ウィルヴァ・ニューウィッド原子力発電所
2016年11月2日、日立GEニュークリア・エナジー株式会社(以下、日立GE)は、英国ホライズン・ニュークリア・パワー社ウィルヴァ・ニューウィッド原子力発電所の原子炉供給者として、改良型沸騰水型原子炉(以下、ABWR)の一般環境許可審査および包括的設計審査(以下、GDA)において、「原子炉化学分野の重要な規制課題である通常運転時における放射性核種のソースタームの設定(以下、RI-0001)」に関する英国原子力規制庁の審査が終了したことを発表した。
日立GEは、世界中のプラントのデータの中から炉型、水質、材料などが類似したプラントのデータをスクリーニングして、統計処理を施す評価を実施し、英国に導入予定のABWRに対するソースタームを再設定し、各種安全評価、環境影響評価を行った。
同審査の終了は、ABWRの英国内導入に向け、2017年末にGDAを計画通り完了させるための大きな前進となる。
RI-0001
RI-0001(Regulatory Issue 0001)とは、原子炉化学分野の重要な規制課題である通常運転時における放射性核種のソースターム(Radioactive Source Term during Normal Operations)の設定のことで、原子炉水と原子炉水から移行する蒸気、廃液、オフガスなどプラント内の流体中の放射性核種の種類と量を示す指標であるソースタームの設定を求めるものである。
なお、放射性核種とは、放射能をもつ核種のことで、自然に放射線を放出して崩壊し、他の原子核に変わる原子核であり、オフガスとは、プラント内で原子炉の冷却水などから放出されるガスである。
また、ソースタームとは、施設外部に放出される可能性のある汚染物質の種類、量、物理的・化学的形態の総称であり、プラントの安全評価および環境影響評価を行うために用いられている。
日立 ニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2016/11/1102a.html