特発性肺線維症治療薬、ピレスパ(R)錠200mg
塩野義製薬子会社の台湾塩野義製薬は2016年11月1日、特発性肺線維症治療薬【比樂舒活錠200 毫克(R)】を台湾において新医薬品として発売した。
ピレスパ(R)の有効成分で組織の線維化抑制作用を有するピルフェニドンは、米国マルナック社およびKDL株式会社から塩野義製薬が1997年に導入し、国から難病指定されている特発性肺線維症の治療薬として開発された。
その後、日本において、ピレスパ(R)錠200mgとして世界に先駆けて承認され、2008年12月より販売されている。2015年度には、国内の特発性肺線維症患者およそ1万人のうち、約4500名が使用している。
台湾政府の発表によれば、2016年度の台湾における特発性肺線維症患者数は約1500名であり、その数は増加傾向にあるとされる。
塩野義製薬グループは、これまで日本で多くの特発性肺線維症患者の治療を行った実績と、蓄積してきたピレスパ(R)に関する情報と経験をもとに、台湾においても適正使用および普及に努めていきたいとのこと。
特発性肺線維症について
「特発性」とはそもそも原因不明の疾患のことを指す。しかし喫煙が肺線維症の危険因子になり得るとして、研究が進められている。
症状としては主に、肺胞に何らかの理由で出来た傷を癒やす為に肺胞壁(間質)が厚くなる。これを線維化と呼ぶが、その進行によって、不可逆性の蜂巣肺形成をきたし呼吸困難や肺活量の減少などが現れる。
重症度によっては、難病に指定され、肺での酸素と二酸化炭素の交換が困難になり酸素吸入療法等が必要になる場合もある。
シオノギ製薬
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