体幹(コア)を使う伝統芸能「能」
ワコールボディブック【目覚めよ体幹!】第5弾では、下掛宝生流(しもがかりほうしょうりゅう)能楽師で、全米Rolf institute公認ロルファーである安田登(やすだのぼる)先生が、「能」の動作による体幹トレーニングを教えてくれます。
伝統芸能の世界では、高齢でも生涯現役で舞台を演じます。それは日々の稽古が「深層筋」を活性化させていることに理由があったのです。
「深層筋」を使うとは?
人間の身体は何層もの筋肉が重なっていますが、「深層筋」は身体の奥の方にある筋肉の総称で、股関節、肩関節にもありますが、体幹部では身体の深い部分である背骨や肋骨、骨盤について、動作の複雑な調節の補助となる役目を果たしています。特に大腰筋は身体のバランスに関係し姿勢を整えます。
深層筋の能力向上は、正確なコントロールやパフォーマンスを必要とするスポーツだけでなく、動作の美しさや疲労の軽減に日常生活でも重要です。
しかし「深層筋」は胸板の大胸筋や力こぶの上腕二頭筋などの表層筋と違って身体の奥にあるため意識しづらく、鍛えるのが難しいという面があります。そこで「鍛えにくいが、活性化させ、使えるようにすることはできる。」というのが安田登先生の教えなのです。
チャレンジメニュー「足ブラブラ」と「すり足」
安田先生は活性化させるべき深層筋は「大腰筋」であるとし、トレーニングに「足ブラブラ」編と「すり足」編を紹介しています。
効果のポイントは「ゆるめる」その後、「活性化する」の順で、足をブラブラさせた後、すり足で歩くとさらに大腰筋は活性化するのだそうです。
いずれも「え、これだけでいいの?」と感じるくらいのトレーニングですが、毎日、行うことで深層筋が使えるようになり、疲れにくい美しい身体を手に入れることができるのですからぜひ続けてみたくなりますね。
ロルフィングとは
安田先生は「深層筋」の動きを重視した「ロルフィング」に出会ったことにより、能楽師の動きが「深層筋」を活性化させていることに気づきました。
ロルフィングはアメリカの女性生化学者であるアイダ・ロルフ博士によって生み出された構造的身体統合法(Structural Integration)という技術で、博士の名を取ってロルフィング(Rolfing)と呼ばれます。
症状を対症療法的に取り除くのではなく、人間の身体全体のつながりから結合組織(筋膜など)に対して働きかけ、偏りを調整することで治療するという考え方をしました。また地球の重力と人間の身体のバランスに重点を置いて施術をします。
ロルフィングはその後、人間の身体全体を、より統合的にバランスの取れた状態に導く理論と施術に発展していきました。
(画像はプレスリリースより)
株式会社ワコールのプレスリリース
http://www.news2u.net/releases/149133ワコールボディブック
http://www.bodybook.jp/