食生活指針諮問委員会が報告書作成
アメリカでの2015年の食生活指針を作るために、食生活指針諮問委員会が報告書を作成して、パブリックコメントを募集している。
アメリカでは5年ごとに食生活指針を見直すことになっている。2010年に前版がでてから、5年経つことから、今年は見直しの年に当たる。
そこで、食生活指針諮問委員会が報告書を公開して、パブリックコメントを募集し、それを考慮して2015年版食生活指針がでる。
食生活指針の目的
アメリカではこの指針が適応されることによりアメリカ人の食生活が改善され、平均寿命が2年延びることを目標としている。
アメリカが抱える健康問題の最大のものは、過体重あるいは肥満である。約1億5千万人(成人の3分の2)が過体重あるいは肥満といわれている。
今回の変更点
最大の変更点はコレステロール摂取量の制限がなくなったことである。前回の指針がでてから、様々な研究が行われ、その結果をレビューしたところ、コレステロールの摂取量と体重の増加には相関があるとは言えないことが判明したからである。
塩と飽和脂肪酸を制限すべきであるということは変わらない。飽和脂肪酸は不飽和脂肪酸に置き換えること、肉よりも魚介類や豆類を食べることを勧めている。
不足している栄養素としては、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンD、ビタミンC、葉酸、カルシウム、マグネシウム、繊維質、カリウムとしている。
繊維質を取るために精製グラン(refined grains)を取る際に砂糖を加えることは、トータルとして悪影響を与えるとしている。
コーヒーに関しては、砂糖を入れなければ健康に良いとしている。アルコールに関しも、成人で適量であれば、健康を害するものではないとしている。
(画像はイメージです)
【参考】
・Scientific Report of the 2015 Dietary Guidelines Advisory Committee
http://www.health.gov/dietaryguidelines/2015-scientific-report/