アジア最後のフロンティア ミャンマー
ミャンマーでは、2011年の民政移管以降、急速な民主化と経済改革が進んでいる。製造業を中心に世界各国からの直接投資が相次ぐ中で、日本企業の進出も増加している。ミャンマーは「アジア最後のフロンティア」と呼ばれており、同国に進出するメリットは大きい。
人件費の安さ・労働者の質の高さが、進出の利点
製造業がミャンマーに進出する大きなメリットとして、人件費が抑えられる点がある。かつて、日本の製造業は中国へと進出したが、中国にのみ進出した際のリスクを回避する、いわゆる「チャイナ・プラス・ワン」の取り組みで、これまで、中国以外に東南アジア各国に進出してきたものの、近年のミャンマー情勢の好転も相まって、進出する企業が増加している。
その他の要因として、ミャンマーはアジア諸国の中でトップクラスの英語力を持っていること、労働者の質が高いこと、中国・インド・タイなど重要な国々に国境を接しており、地理的なロケーションに恵まれていることが挙げられる。
ミャンマー進出で、他国との競争力を高める
日本の部品メーカーのミャンマー進出も相次いでいる。液晶用パネル基板を生産する電子部品メーカーの新藤電子工業(東京都墨田区)は、昨年11月に現地企業と合弁会社を設立、今年5月に新工場を稼働させる予定である。韓国・台湾の部品メーカーに対し、ミャンマーでの工場稼働で競争力を高める。
トランス、温度ヒューズなど電子部品を生産するタムラ製作所(東京都練馬区)は、昨年10月に現地法人と合弁で新会社を設立した。現在、同社は生産拠点が中国に集中していることから、チャイナ・プラス・ワンの一環でミャンマーの合弁会社の設立を決定した。
(画像は 新藤工業 ニュースリリースより)

新藤電子工業 ニュースリリース 2014年11月6日付
http://shindo-jp.com/japanese/newstopics/タムラ製作所 ニュースリリース 2014年10月31日付
http://www.tamura-ss.co.jp/release/20141031/