医療現場における就業不能の実態
ライフネット生命保険株式会社は10月30日、医療現場における就業不能状態の実態について、アンケート調査を実施したと発表した。
これは、メドピア株式会社が運営している医師専用サイト「MedPeer」に登録している開業医及び勤務医の現役医師100名を対象にしたもので、2015年10月にウェブ上で実施された。(対象者:開業医13人、勤務医87人)
その結果、56%が就業不能状態の患者を「実際に診察したことがある」と回答した。また「勤務先の病院で見かけた・話に聞いたことがある」としたのは19%で、約8割の医師が就業不能状態の患者を目の当たりにしたことがあるという結果となった。
就業不能で不足する「本人や家族の生活費」
就業不能状態になった患者を診察したことがある、または勤務先の病院で見かけた・話に聞いたことがある、と回答した医師に就業不能状態に陥った理由を聞いたところ、最も多かったのは「がんの治療」だった。続いて「脳血管障害」「事故によるケガ」という結果となった。
また、長期間の療養・闘病によって経済的に困窮していると感じる患者については、7割が「本人や家族の生活費」に困っているのではないかと考えていることがわかった。
高額療養費制度などでサポートされている「入院費」や「手術費」よりも、家族や本人の日々の生活費が原因で困窮するケースが多いと考えられる。
自分に必要だと思う生命保険分野の商品はどれか、という質問には、「死亡保険」「医療保険」「就業不能保険」がトップ3に入る結果となった。「がん保険」は4位となり、「就業不能保険」が、就業不能理由で1位の「がん」を保障する「がん保険」を上回る結果となった。
「就業不能保険」が必要だとした理由には、「実際に病気療養となり、収入減で困っている人を知っているので」「病気などでの休業に対して、医療保険や介護保険では家族の生活が守れないので」という回答が寄せられた。
また、ライフネット生命の就業不能保険の商品ページを見せたところ、約9割の医師が「長期間の入院・自宅療養に備える保険」として「必要」だと答えた。
就業不能保険の契約者トップは「医療業」
ライフネット生命では、病気やケガで働けなくなった場合の生活費に備える「働く人への保険」を販売しているが、契約者の職業を調べたところ、「医療業」がトップとなった。(2015年6月末時点)
医師や看護師などから「働く人への保険」が多くの支持を得ているのは、「病気やケガで長期間働けなくなるリスク」に接する機会が多いからだと考えられる。
就業不能保険「働く人への保険」は、長期間働けなくなった場合に毎月給付金を受け取ることができるため、収入減少のリスクに備えることができる。
ライフネット生命では、就業不能リスクの認知と理解を促進していくための活動を、これからも推進していくとしている。
(画像はプレスリリースより)
参考URL
ライフネット生命保険株式会社 プレスリリース
http://www.lifenet-seimei.co.jp/newsrelease/