理学研究科の幸田正典教授らの研究グループが
2015年7月27日、公立大学法人大阪市立大学は、同大学の研究グループが魚類の一種に論理的思考能力があることを確認したことを明らかにした。
研究を行ったのは同大学理学研究科の幸田正典(こうだ まさのり)教授らの研究グループだ。同グループはカワスズメ科の一種である「ジュリドクロミス」という魚を用いて、同サイズの雄3個体をそれぞれ戦わせ、それぞれの力関係をどう認識するかを観察した。
その結果、直接には戦っていないはずの個体が、戦う前に論理的な思考を用いてその結果を予測していると証明できたという。
哺乳類、霊長類、鳥類につづき魚類でも
もともと論理的思考能力については、哺乳類、霊長類、鳥類に関してはあることが確認されていた。今回の研究にはNature誌に掲載された鳥類に関する論文で採用されたものと同様の実験方法が用いられた。
これまで脳の小さな爬虫類、両生類、特に魚類にはそのような思考や認識能力はないと考えられてきたが、今回発表された研究結果はそれを覆すものである。
同大学はこの結果が今後の動物行動学や動物心理学での研究の前提や方向性に大きな影響を与えると見ている。
(画像はプレスリリースより)
公立大学法人 大阪市立大学 プレスリリース
http://www.osaka-cu.ac.jp/ja/news/2015/uybs1u