ケニア・地熱発電の優れた掘削技術
6月5日 Kenya Electricity Generating Company(KenGen)は、現状のものとは別に、高出力な地熱井戸を掘削した。合計出力33MW相当の3つの井戸(ウェル)は、従来より地熱が豊富なオルカリアエリアに位置している。
KenGenは同じフィールドで昨年、30MWを掘削し、その井戸は140MWオルカリアIVプロジェクトに接続している。巨大な蒸気発見は地熱探査、改良された技術と世界クラスの専門知識で、同社の経験により可能になった。
高出力でより少ない井戸(ウェル)を掘削する技術は、数百万ドルの予算で実行可能だ。
このマルチウェルパッド掘削手法は、1度に2つの方向井戸を掘削することで、掘削コストを削減することができるというものだ。今回も同様の工法により、その1つを試験したとき、出力33MWを獲得している。
いつも一つの掘削から、33MWほどの大きな出力が獲得できるわけではないという。通常、1つの井戸からの平均容量は5MW程度で、このことは、今回掘削の井戸と同じ能力を得るために、6つの井戸が必要なことを意味する。
「この単一パッドで、30MWのための掘削費用を半分で可能にしたことになる。」とアベル・ロティッチ地熱開発ディレクターは、述べている。
ケニア電力生産のうち、47.9%が地熱発電
今回掘削された井戸は、2015年の終わり頃までに、140MWオルカリアVプロジェクトに接続される予定だ。
新しく良好な掘削技術は、ケニアを世界的に大規模な、地熱発電プロデューサーとして位置付け、国の先進経済に向けたビジョン2030達成のため、ケニアの電気需要を満たすことにも役立つだろう。
1981年の開発開始から、段階的に強化された地熱生産は、KenGenの売上を12.8億シリングと飛躍させ、2014年12月に、それまで6ヶ月期間の純収益は、4.9億シリングとなった。
12月に地熱は水力に続く電力源となり、地熱のシェアは、2015年第一四半期、国内総電力の47.9%に達している。
KenGenは、2018年までに少なくとも3,000MWの電力生産を追加する予定だが、その大部分は、地熱や風力などの再生可能エネルギー源となる予定である。
日本も、アフリカの経済成長と気候変動対策の両立を図るアイテムとして、2010年からJICAを通じ、295.16億円の円借款等で支援をおこなっており、7,000MW規模の潜在能力があると言われる地熱開発は、今後もさらに重要性を増すであろう。
Keniya Electricity Generating Company(KeyGen)
http://www.kengen.co.ke/CapitakFM
http://www.capitalfm.co.ke/国際協力機構(JICA)
http://www.jica.go.jp/