37年前の医療事故となる
12月18日、新潟県発表によると、同県内病院において、医療事故が発生したことが公表された。患者は下越地方在住の60歳代の男性であった。
事故の経過
新潟県内A病院において60歳代男性の尿管結石治療の際、CT検査をすると腹腔内に腫瘍が確認された。そのため、平成27年11月に同県内B病院において腫瘍を切除すると、当該腫瘍は肉芽腫であり、その内部にガーゼが確認された。
B病院は同男性が受診歴のある新潟県立坂町病院に連絡、同病院での手術歴等の調査を実施した。
調査の結果、同男性は昭和53年7月、新潟県立坂町病院で十二指腸潰瘍の手術を受けたが、それ以後腹部の手術歴がないことが判明した。ガーゼは昭和53年当時のガーゼ遺残と判断され説明と謝罪を受けた。
事故の原因と再発防止について
この事故の原因は、昭和53年当時の手術時における術野確認が不十分であったこととされた。
現在の再発防止策としては、マニュアルに従って、手術時に使用したガーゼのカウントを実施すること。またX線不透過線付きガーゼを使用して、手術終了時にレントゲン撮影で確認することとされた。
なお、「肉芽腫」は、身体の中の異物に対して、その異物を隔離して身体を守ろうとする働きによって異物の周囲に細胞が集まってきて形成される塊のことである。
(画像は新潟県立坂町病院公式サイト)
新潟県記者発表資料
http://www.pref.niigata.lg.jp/byoingyomu/1356829701023.html新潟県立坂町病院
http://www.iwafune.ne.jp/~sakamachi-hosp/info/pdf/