30代・40代の3人に1人は「仕事うつ」
トレンド総研(東京都渋谷区)がおこなった、30代から40代の男性会社員300名を対象とした「仕事」に関する調査をおこないました。
(画像はニュースリリースより)
その結果、回答した男性会社員のうち、「仕事に行き詰まりを感じたことがある」と55%の人が答え、さらに「自分が『仕事うつ』だと感じることはある」と答えた人も36%と、3人に1人の割合で自分自身が「仕事うつ」であるという自覚を持っていることがわかりました。
さらに「日本人は休憩が下手だと思いますか」との質問には、70%の男性会社員が「そう思う」と回答したことで、勤勉で真面目と言われる日本人は、休憩をとることに抵抗を感じる人が多い可能性があることも明らかになりました。
仕事をしながらの「ながら休み」も6割
また、休憩時間過ごし方について、複数回答で質問したところ、「自分のデスク」で休憩するという回答が69%を占めました。
そして、「会社外での休憩」したいと考えている人に、本当はどこで休憩したいかという質問では「喫茶店などの会社外」との回答が39%となり、実際には「会社外での休憩」をしたくでもできない状況が浮き彫りにされました。
さらに、「『ながら休み(自分のデスクなどで仕事をしながら休憩すること)』と、『休憩に専念した休み』では、どちらのほうが多いですか」という質問では、「ながら休み」が61%、「休憩に専念した休み」が22%という結果になり、仕事中、自分自身が満足できる休憩がとれていないことがわかりました。
休憩は『時間の長さ』よりも『質の高さ』が大切
仕事と休憩の関係性について、精神科医の名越康文先生に尋ねたところ、「仕事中のこまめな休憩は、仕事の能率を高めてアイデアを浮かびやすくさせるほか、うつ状態を回避し解消する上でも重要」と指摘されています。
「仕事うつ」と感じることが「ある」と答えた回答者のうちで「十分に休憩がとれている」と回答した人は38%にとどまったのに対し、「仕事うつ」と感じることが「ない」と答えた回答者では、「十分に休憩がとれている」と回答した人は68%と約7割にのぼりました。
1日あたりの休憩時間についても、「仕事うつ」と回答した人の平均時間が「37.0分」、そうでない人の平均時間が「34.7分」とほぼ変わらないことからも、休憩時間の『長さ』より、休憩の『質』のほうが大切であることが裏付けられました。
そして、休憩の『質』を高めるためには、背中に手を回したり、靴を脱いで足首を回したりという、そういうわずかな運動だけでもカラダの筋肉を使うことになり、カラダをリフレッシュさせる効果があるとのことです。
また、休憩時間に何か「飲み物」を飲むというのも有効であるということで、今回の調査でも、回答した男性会社員の多くが飲むという「缶コーヒー」についても、コーヒーが持つ香りが気持ちをリラックスさせてくれるだけではなく、飲んだときの苦みや甘さなどの味覚が、気分の切り替えにつながるとのことです。

トレンド総研 マーケティングリサーチ
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