小児における胃酸関連疾患の適応拡大
2014年7月15日、アストラゼネカ株式会社は同社が開発した「ネキシウムカプセル」と「エソメプラゾールマグネシウム水和物」混濁液用顆粒剤の2剤型につき、胃酸関連疾患における小児への適応拡大を目指した臨床試験を開始したと発表した。
上記2剤は胃酸分泌の最終過程を担うプロトンポンプを選択的に阻害することで優れた酸分泌抑制効果を発揮する。
現在、海外では米国、カナダ、スウェーデンなど70カ国以上で1~11歳の小児へエソメプラゾールマグネシウム水和物を使用することが認められているが、国内ではまだその効能・効果が承認されていない。同試験は1~14歳までの小児を対象に実施され、上記2剤の安全性、薬物動態、薬力学、有効性が検証される。
(画像はアストラゼネカ株式会社ホームページより)
小児にも増えつつある逆流性食道炎
胃酸関連疾患のひとつである「逆流性食道炎」は、酸性度の強い塩酸(胃酸)を含む胃の内容物が食道に逆流することで、食道の粘膜に炎症が起きた状態を指す。
要因としてはストレス・過飲過食や食道下部括約筋の弛緩、喫煙、加齢による機能低下などが考えられているが、小児患者も増加しつつあり、国内における小児の適応での開発が求められている。

アストラゼネカのプロトンポンプ阻害剤「ネキシウム」小児への適応拡大に関する臨床試験開始
http://www.astrazeneca.co.jp/media/pressrelease/