2014年1月~3月の調査
矢野経済研究所は、短期的な住宅リフォーム市場の動向を調査し、6日、その結果を発表した。
前年よりも40.7%アップ
第1四半期(1~3月)の住宅リフォーム市場規模は、1兆7,724億円(速報値)。前年よりも40.7%増と算出された。4月からの消費税に引き上げに伴い、設備交換をメインとする駆け込み需要が起こったためという見方を示している。
過去5年間の中で最も高い市場規模を記録したのは2013年で、同じ期間の四半期平均値よりも10~20%増で推移していた。しかし、2014年第1四半期は過去5年の平均値よりも57%増と2013年度を大きく上回る結果となった。
理由としては、2013年冬のボーナスが増額傾向にあったこと、そして春以降、企業側に賃上げの動きが広がったため、リフォーム消費を後押ししたものと考えられる。
2013年度は7兆円超
住宅リフォーム市場の規模を年度ごとに算出した場合、2013年度(2013年4月~2014年3月)は、7兆4,650億円、前年よりも16.9%増と推計された。2013年度は年度末(2014年1~3月期)の駆け込み需要がプラスに作用したため、2000年度以降、久しぶりに7兆円の大台を超える結果となった。
消費税引き上げによる最終的な影響は予想困難
2014年を年間(1~12月)で見ると、第1四半期は好調だが、最終的な消費税引き上げの影響を予測するのは極めて困難であると見ている。
理由の1つに挙げられるのが、2015年10月から予定されている再増税。4月だけを見ると前年の同月と比べ17.4%増で、消費税が8%になったものの依然好調のままだった。
しかし、分野別で見ると、設備の修繕や維持に関しては、前月よりも1.5%の減少にとどまったのに対し、家具・インテリア等は61.7%ダウンと駆け込み需要の反動が大きく影響している。
住宅リフォーム市場
矢野経済研究所の調査における住宅リフォーム市場とは、以下の4分野を示す。「10 m2超の増改築工事」、「10 m2以下の増改築工事」、「設備修繕・維持関連」、「家具・インテリア等」。
株式会社矢野経済研究所
http://www.yano.co.jp/press/press.php/001255