製品ラインアップを拡充
参天製薬は5月13日、米メルク社との間で、日本・欧州・アジア太平洋地域において、米メルク社が有する眼科用医薬品および製品に関連した権利等一式(対象資産)を参天製薬が取得することに関する譲渡契約締結について決議し、同日付で調印したと発表した。
対象となる製品は、緑内障・高眼圧症治療剤9品目で、これらの製品の各地域における2013年度の年間売上高は約400百万米ドルだった。
同契約は、参天製薬が緑内障事業の強化を図るためのもので、対象資産を取得することで、緑内障・高眼圧症治療剤の製品ラインアップを充実させ、患者の医療ニーズへのさらなる貢献を目指す。
同社は2020年に向けて長期的な経営戦略を掲げ、「世界で存在感のあるスペシャリティ・カンパニー」実現に向け様々なチャレンジを進めている。
緑内障の製品の取得を、事業基盤の強化につなげることで、欧州・アジア地域において、現在参天製薬が事業を展開していない国・地域へのアクセスを獲得し、海外事業展開の加速を目指す。
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数カ月以内に実行
参天製薬は契約条件に基づき、取得金額として契約実行時に約600百万米ドルを支払い、販売マイルストンに基づいた追加支払いが発生する可能性もある。
また、同契約に基づき、参天製薬は米メルク社から2~5年間にわたり対象眼科製品の供給を受ける。
対象資産の譲渡実行は、日本における独占禁止法や特定の市場・地域に関連したその他条件を含む、一定条件を満たす必要があるが、数カ月以内に実行される予定ということだ。
同社は眼科とリウマチ領域に特化したスペシャリティ・カンパニーとして、医薬品の研究、開発、販売・マーケティング活動を行っており、国内の医療用眼科薬市場においてはNo.1のシェアを有している。(浅見園子)

参天製薬 ニュースリリース
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