妊婦の喫煙を5%から0%に
厚生労働省では2013年度から始まる次の国民健康づくり運動プラン(健康日本21)に、成人の喫煙率や受動喫煙率の低下など、たばこに関する数値目標を盛り込んだ素案を提示した。たばこについては次期がん対策推進基本計画と併せて対策を進める。同基本計画や健康日本21の中に、喫煙に関する具体的な数値目標が入るのは初めて。
喫煙に関しては、生活習慣や社会環境の改善のために「成人の喫煙率を下げる」「未成年者や妊婦の喫煙をなくす」「受動喫煙の割合を減らす」ことが目標とされている。委員からはこれに加えて子育て中の禁煙なども含めるべきという意見があった。妊娠中の喫煙率は平成22年のデータで5%となっているが、これを平成26年には0%にする。
妊婦さんなら特に気になる受動喫煙などの環境改善も
禁煙するだけではどうにもならないのが受動喫煙の問題だ。今回の健康日本21では受動喫煙に対しても目標値を掲げている。行政機関・医療機関は全面禁煙を目標とする。また、受動喫煙のない職場の実現を目指す。家庭や飲食店で受動喫煙の割合は、平成22年の家庭10.7%、飲食店50.1%から、それぞれ家庭3%、飲食店15%まで減らす。
2010年の国民健康・栄養調査によると、現在喫煙する習慣のある人は19.2%で、初めて20%を下回った。そのうちたばこをやめたいと思う人の割合は、全体で37.6%だった。こうした禁煙を望んでいる人の割合を加味して、喫煙率の目標は12.2%に設定された。
第4回 次期国民健康づくり運動プラン策定専門委員会 資料(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000022u60.html