医療関係者から体験を募集
手塚治虫氏の命日である2月9日、医療の現場で実際に起きた体験を「ブラック・ジャック」の新エピソードとして作成する企画が発表された。
医療関係者から体験談を募り、マンガとして制作するという。
大賞受賞者には100万円と共演権
応募できるのは、感動的な体験を持つ全国の医療関係者。寄せられたエピソードを手塚プロダクションと「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)編集部が審査する。
大賞受賞者には賞金100万円が贈られ、同誌に掲載されるマンガの中で、ブラック・ジャックと共演する権利が与えられる。
当初は「恐怖コミック」扱いだった
「ブラック・ジャック」は医療マンガの金字塔として紹介されることが多い。
佐藤秀峰氏の「ブラック・ジャックによろしく」はもちろん、一匹狼の凄腕外科医を主人公に据えた「医龍」など、影響を受けたとおぼしきマンガは数多い。
だが掲載が始まった当初は、人気凋落の気配が濃厚だった手塚治虫氏の引退作品、というあつかいだったとされる。
ヒューマンな内容より、内臓などを描く手術シーンなどが注目され、恐怖コミックスに分類されていた。
その後、人気が沸騰し、「がきデカ」、「ドカベン」、「マカロニほうれん荘」などの人気コミックとともに、「週刊少年チャンピオン」誌の黄金期を築いた。
手塚治虫氏による連載は、1978年に終了している。その後、読み切りが掲載されたが、これも1983年に終了。以降、他のマンガ家によってしばしばリメイクされている。
ブラック・ジャックは無免許医のため、健康保険が利用できないなど、突飛な設定が多い。実話とどうなじませるのか、興味深いところだ。
◆ブラック・ジャック 手塚治虫公式サイト
http://tezukaosamu.net/jp/news/n_862.html