1隻あたり3億6,000万円!
CNNは5日、英下院の外交問題委員会がアフリカ東部ソマリア沖で頻発する海賊に支払われる身代金の高騰について報告書を発表した、と報じた。
身代金の平均額は過去4年間で1隻あたり60万ドル(約4600万円)から470万ドル(約3億6,200万円)に急騰。
世界が舞台の海賊ビジネス
海賊の多くは年齢15歳~30歳。ソマリアの地方出身者で、学歴は低い。通常1隻~2隻の小型船に乗り、フックのついたロープを用いて大型船の甲板に侵入し、船員を人質にする。
身代金の交渉は衛星電話で行われる。人質の多くは無事に解放されるが、昨年は15人の死亡者が出た。これまでの累計では約3,500人が人質になり、うち62人が殺害されている。
交渉には3か月から1年を要し、海賊側、保険会社など、さまざまなブローカーが交渉に参加する。
2011年に韓国のタンカー「三湖ドリーム号」がシージャックされた事件では、海賊に投資するロンドンの投資家が身代金の額をもっと上げるよう交渉に口を挟んだという。
船舶の航海情報などを海賊に流すブローカーもおり、多くの人間がこのビジネスで利益を上げている。
昨年一年間に支払われた身代金の総額は1億3,500万ドル(約104億円)にのぼった。
保険会社にとっては「金鉱」
海賊ビジネスでは、保険会社も大きな利益を上げている。海賊のリスクが高まれば、保険会社は保険料を上げて対応する。
船主などは、リスクが高い中、これに加入するしかないため、保険料が高額になっても需要は減少しない。
韓国中央日報はこういった状況をふまえ、海賊は保険会社にとって金鉱、と報じている。
◆中央日報
http://japanese.joins.com/article/209/137209.html