地震の想定エネルギーは約3倍に!
政府の有識者会議は27日、連動する可能性を持つ東海・東南海・南海地震の規模などについて、従来の想定を見直すことを発表した。
マグニチュードは8.7から9.0に引き上げられ、これまでの2倍に広げられた震源域は宮崎県沿岸まで含むものとなった
ようやく歴史に学んだ規模に
問題の震源域は、フィリピン海プレートが陸側のプレート下にもぐり込むいわゆる「南海トラフ」。
歴史をひもとくと、100年~150年おきに巨大地震が発生しており、1707年に発生した宝永地震はM8.6クラスだったとされる。
また300~500年ごとに巨大な津波を伴う地震が発生していることも判明。天武地震(684年)、正平地震(1361年)、明応地震(1498年)などでは、大きな津波の痕跡が発見されている。
宝永地震では、伊豆から九州に渡る太平洋沿岸に加え、大阪湾岸まで津波の被害を受けた。
もっとも被害の大きかった土佐湾では26mの大津波が集落を襲い、高知城下一帯が海となったと言われる。今回の想定見直しは、こういった過去の被害から学ぶものとなった。
◆南海トラフの巨大地震モデル検討会
中間とりまとめ
平成23年12月27日
http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/nankai_trough/chukan_matome.pdf◆地震調査研究推進本部事務局
http://www.jishin.go.jp/main/p_hyoka02_kaiko.htm