福島県民への賠償は商品券で
枝野経済産業相は22日、福島県民に対する賠償として、「商品券」を配布する考えを表明した。
同商品券は福島県民全員に配布されるが、県内でしか使用できないという。
Twitter / 鈴木博喜(フリー記者)
自主避難した住民には賠償なし
同案は福島県の佐藤雄平知事からの要請に応えたもの。福島県内では、避難指示が出ている地域の住民が公的な支援を受けて避難している一方、それ以外の地域で自主避難を選択した住民に対する賠償には、財務省が難色を示している。
枝野経産相との会談で佐藤知事は「風評被害、精神的な被害は全県民が等しく受けている」と述べ、自主避難している県民を含めた県内全域への賠償を求めた。
避難を阻止して県民を囲い込み
今回の「商品券案」はこういった状況を打開する「妙案」としてひねり出された模様。原子力被害応急対策基金に充当される860億円のうち、半額に近い420億円をこれに充てる予定だ。
地産地消により、地域経済活性化につなげる狙いがあるという。
放射性物質による汚染を逃れるべく避難する人たちに対して、福島県内でしか使えない商品券での「賠償」は、もはやブラックジョークとしか思えない。
佐藤知事の要請も「風評被害、精神的な被害」を根拠にしており、実質的な健康被害に言及していない時点で、迫真性に欠ける。
政府、自治体が一体となった福島県民囲い込みの被害は、子どもに関しては2015年くらいから、大人に関しては今後10年、20年という歳月をかけて顕在化するだろう。
◆SAVE CHILD
http://savechild.net/archives/14201.html◆福島民報
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