「安全ではなく危険を証明!」
フジテレビ系の情報番組「めざましテレビ」のメイン司会者、大塚範一キャスターが急性白血病で休養に入った。
この報道を受け、ネット上では福島県産の野菜を食べたせい、とする書き込みが多発し、物議を醸している。
Original uploader was VashiDonsk at en.wikipedia番組内で福島県産の野菜を試食
大塚キャスターは福島県産農産物の安全性をアピールするため、番組内でたびたび試食を行って見せた。
4月14日には、福島県いわき市産アスパラガスとミニトマトを使った野菜カレー。5月6日には同じくいわき市産のトマト。 5月12日には福島県会津若松市産のこごみ。5月12日には福島県川俣でとれたシャモの親子丼。5月13日には福島県産しいたけ。 6月4日には福島の甘こうじ味噌を使用した肉じゃが。 6月17日には福島県産さやえんどう。 7月1日には福島県産スナップえんどう。
専門家の多くは因果関係を否定するが、こういった食品を食べた大塚キャスターが急性白血病を発症したことは紛れもない事実である。
ネット上では「勇気ある挑戦は輝かしかったが、結局『福島産は危ない』という結末となった」などの書き込みが見られ、韓国メディアも同事実を報じた。
大塚キャスターの入院と同様にネット上で放射線への不安をあおる原因となっている「ニュース」がある。
もう一つの急性白血病
9月にやはり急性白血病で死亡した釣りコラムニスト阿部洋人さん(享年24歳)が原発近辺で野宿し、釣った魚を食べていた、という情報だ。
11月28日に「2ちゃんねる」に掲載されると、瞬く間に拡散したが、亡くなった阿部さんが原発近辺で野宿したり、近辺で釣った魚を食べていた、という事実はないという。
こういった虚実の入り混じった噂が爆発的に拡散する背景には、安全情報を発信する東京電力や専門家に対する強烈な不信感がある。
誰も安全性を保証できない中での選択
8月には福島第1原発で働いていた40代の作業員が急性白血病で死亡した。
白血病の発症率は2006年の統計で年間10万人あたり5.9人となっている。かなり稀少な病気なのだ。
大塚キャスター、原発作業員などの発症を並べると、放射線被曝した人のリスクが高まっているのでは、という疑いを「感覚」として持ってしまうのは、いたしかたないことだろう。
問題はこの疑いを誰も晴らすことができないことにある。東京電力や政府は嘘をつき続けてきた。マスコミに登場する「専門家」もしかりだ。
放射線被曝による急性白血病の発症は被曝2年後から、というのが医学的な共通認識だという。
大塚キャスターや作業員の発症を専門家が「原発事故とは無関係」とするのは、これに基づく。
ただ、共通認識の根拠となっているのは長崎、広島の被曝だという。長崎、広島の被爆者についてサンプル調査が行われたのは、1950年以降である。原爆投下後5年が経過しており、それまでの発症状況については、記録されていない。
こういった事実を知るにつけ、やはり「疑い」を捨てることは難しくなる。もしこの疑いがえん罪であったとしても、特に被害はない。一方、「信頼」が裏切られた場合には、自身はもちろん、家族にまでがんや白血病という実質的な被害がおよぶかもしれないからだ。
◆ITmediaニュース
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1111/29/news100.html◆joins msn
http://article.joinsmsn.com/news/article/article.asp?Total_Id=6628767◆急性リンパ性白血病 wiki
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%80%A5%E6%80%A7%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%91%E6%80%A7%E7%99%BD%E8%A1%80%E7%97%85