ノーリスク 利益が出れば100%還元
中国の美術市場がヒートアップしている。天津・全美連芸術交易センターが販売する投資商品では、商品代金の1割を頭金として入金するだけで、3年後オークションで売却された際の売却益が受け取れ、しかも元本は保証されるという。15日、KINBRICKS NOWが伝えた。
過去最高を連発する美術市場
近年、経済の繁栄を受けて中国の美術品市場は急拡大を続けてきた。10億円単位の取引が頻発する状況に、日本のバブル期を重ねる見方もある。
昨年5月に北京で開催されたオークションでは、中国近代絵画の巨匠、斉白石(せいはくせき)(1864年~1957年)の水墨画が、54億円で落札された。落札したのは中国人コレクターだった。
オークション大手クリスティーズが2011年に香港で記録した落札総額は704億円。前年比25%増の過去最高額となった。
美術品投資はもうかるか?
日本国内でも、美術品を買い求める中国人の姿が目立つ。彼らの狙いは流出した中国美術の買い戻しだ。
美術品の売買が投資として成立するには、高い需要が必要だ。中国では美術品に「賄賂用の贈答品」という利用法がある。
現金などにくらべ、「趣味の品をプレゼントされただけで、収賄ではない」と言い張る余地があるためだ。
バブル最盛期には、贈収賄品目のトップがマンションだったが、不動産規制により不動産価格が低迷する中、新たに美術品が贈収賄品目の人気ナンバーワンに選ばれているという。
日本のバブル期と異なるのは、美術品の商品価値がこういった「実需」に裏打ちされていることだ。
◆Kinbricks Now
http://kinbricksnow.com/archives/51789508.html