新内閣の組閣名簿発表
フランス大統領府は16日、エロー首相率いる新内閣の顔ぶれを発表した。公約通り男女の閣僚が同数となった。シュテルン誌オンライン版が17日、報じた。
外相には故ミッテラン元大統領時代に首相を務めたローラン・ファビウス(Laurent Fabius)氏が起用された。経済・財政相には、社会党内の穏健派ピエール・モスコビシ(Pierre Moscovici)氏が任命された。
両者にとって「ヨーロッパ政策」が重要課題になるはずだ。ドイツのヴェスターヴェレ外相は、電話にてファビウス仏外相を祝福し、ベルリンでの会談に招待した。
外務省のスポークスマンによると、密接かつ集中的な協力に合意した模様。まず、20、21日にシカゴで行われる北大西洋条約機構(NATO)サミットで、最初の会合がもたれる。モスコビシ経済・財務相も、欧州のパートナーとの調整が重要と考え、ドイツのショイブレ財務相とのコンタクトを図る考えを示した。
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jmayrault閣僚の給与を30%カット
17日、オランド大統領率いる最初の閣議が開かれ、選挙中の公約に沿い、大統領や閣僚の給与を30%カットすることを決定。閣僚の月収は、現在の14,910ユーロ(約150万円)から9,940ユーロ(約100万円)に、大統領と首相の月収は、21,300ユーロ(215万円)から14,910ユーロ(約150万円)へと減額される。
この規定は、法令により即時の効果が適用される。また、内閣閣僚にさらなる合理化が進められるようだ。ナジャット・ヴァロー=ベルカセム(Najat Vallaud-Belkacem) 女性権利相兼政府報道官は、
「私たちは、管理するためだけにいるのではありません。国を改革し、特権を受け継ぎ、フランスの人々の生活を快適にするために存在するのです。」
と、語った。
フランスのテレビ局BFMの計算によると、サルコジ政権と比較して、内閣全体で年間約96,000ユーロ(約967万円)の節約となる。
フランスでは6月に国民議会選挙(下院選)が予定されている。結果次第では、閣僚の交代を余儀なくされる可能性も出てくる。
シュテルン誌(Stern Online)
http://www.stern.de/politik/ausland/frankreich-neue-regierung-kuerzt-eigene-gehaelter-1828529.html