福島の産廃を栃木が受け入れ?
震災がれきの広域処理について、各地で賛成と反対が対立している。暴力団が参拝利権を握る栃木県鹿沼市では、がれき焼却灰の受け入れを表明。福島県で発生した産業廃棄物を受け入れる、との情報もある。
また兵庫県西宮市では、講演会で市長が「西宮の子供達だけキレイであればいいわけではない。痛み分けをすべきだ」と語り物議を醸した。
焼却灰に次いで産業廃棄物も
震災がれきの広域処理でも、放射性物質による汚染が心配される福島県のがれきは対象外とされている。
そんな中、栃木県鹿沼市の産業廃棄物業者が福島県の産業廃棄物を受け入れる、との情報がTwitter上で注目されている。
同市は先月20日に、震災がれきを焼却した際に発生する焼却灰について、年間1000トンをめどに受け入れると発表したばかり。
殺人も闇深い鹿沼市の産廃行政
鹿沼市のゴミ処理行政は闇が深く、2001年には厳正に対処しようとした市職員が産廃業者に拉致され殺害される事件も発生している。
同事件では、4人の暴力団組員が逮捕されたが、支持されたとする産廃業者は自殺。さらにこの業者と「便宜を図る」念書を交わしていた市の幹部職員が自殺するという異常な事態展開となった。
2008年には阿部市長や市議会議長などが、住吉会系暴力団組長と会談した、と朝日新聞が報道。阿部市長は現在も鹿沼市で市長を務める。
痛み分けで日本中を汚染地に
無意味な分かち合い精神を「狂気」と評される自治体首長もいる。13日に西宮市で講演を行った元日テレ報道局社会部デスク木下黄太氏は質疑応答の中で語られた西宮市長の驚くべき発言について報じた。
西宮市長が「西宮の土地だけキレイであればいいというのは間違っている。西宮の子供達だけキレイであればいいわけではない。痛み分けをすべきだ」と、東葛地域などからの避難者に対して、がれき問題で発言したようです。(ブログ記事より抜粋)
木下氏はこのコメントを「狂気」と断じる。この「痛み分け」発想は、がれきの広域処理を議論する際、しばしば耳にする感情論だ。
3月には沖縄県の恩納村議会が「がれき受け入れ」の意思表明を議決した。放射性物質によるリスクを脇に置いても、遠く沖縄まで海上輸送して処理するためには、大規模な海上輸送能力とコストを要する。
実際に沖縄で処理を行うのはナンセンスだ。にもかかわらず、こういった「受け入れ表明」が発生したのは、政府がコストや手間などをほとんど考慮せず、日本国内すべての自治体に受け入れ要請を行ったためである。
受け入れ表明はこれに応える「利」と「情」の声に過ぎず、適切で冷静な自治行政からはほど遠い。
◆木下黄太のブログ 福島第一原発を考えます
http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927◆鹿沼市
http://www.city.kanuma.tochigi.jp/◆鹿沼市職員殺害事件 wiki
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B9%BF%E6%B2%BC%E5%B8%82%E8%81%B7%E5%93%A1%E6%AE%BA%E5%AE%B3%E4%BA%8B%E4%BB%B6