【フランス】新首相にドイツ通のエロー氏が就任

フランスのオランド新大統領は15日、ドイツの政治について有能なエキスパートである社会党のジャンマルク・エロー(Jean-Marc Ayrault)下院議員(62)を、新首相に任命し、16日、就任式がパリの首相府で行われた。

フランス大統領府の新事務総長には、ピエール ＝ ルネ・ルマ氏(Pierre-Rene Lemas) が就任。フォークス誌オンライン版が15日、報じた。

Image: jmayraultエロー氏はプラグマティストであり、オランド氏に言わせると、彼はである。また、エロー新首相は、ドイツ語の教師を務めた経歴もあり、ヴュルツブルク大学で1学期間学び、流暢(りゅうちょう)なドイツ語を話す。

エロー氏は、大統領選挙キャンペーン中、オランド氏の側近の一人として、欧州連合(EU)の財政協定やヨーロッパの成長戦略、ドイツとの関係のような機密性の高い問題の特別顧問として扱われていた。

新大統領の最初の訪問国としてドイツを準備していたのもエロー氏である。氏は、長年にわたりドイツの政治家、特に社会民主党(SPD)の政治家と接触を図っていた。もちろん、連邦首相府のなかにも十分なコンタクトを持っている。例えば、ロナルド・ポファラ首相府長官(キリスト教民主同盟:CDU)がそうである。

Image:jmayraultエロー氏は、1950年1月25日、フランス西部のモレブリエ(Maulévrier)に労働者の息子として誕生。政敵は、エロー氏が中央政府での経験がないことを批判している。しかし、氏は、フランス西部のナント市の市長を務め、下院では社会党の議員団を15年間率いてきた経歴がある。

一方で、エロー新首相は、ナント市で社会党に資金提供をしていたある会社へ便宜を図った罪で、1997年に6か月の執行猶予付き有罪判決を受けたことがあった。

エロー氏は、当時市長として責任を取ったが、個人的には問題に関与していなかったことを強調。

　エロー新首相は、サルコジ政権の首相を務めたフィヨン氏から引き継ぎを受けた後、組閣作業に着手。16日夕方(現地時間)にも新内閣の陣容が発表される見通し。



フォークス誌（Focus Online）
http://www.focus.de/politik/ausland/neue-germanophilie-in-frankreich-hollande-ernennt-ayrault-zum-regierungschef_aid_753372.html