牛豚脂が汚染源?
福島第1原発事故以来、加工食品の安全性について心配する声が高い。そんな中、ハウス食品のカレー・シチューのルーから放射性物質が検出された、とのうわさがTwitterなどで拡散しつつある。
「イヤなら買うな」の暴言?
ハウス食品のカレーやシチューのルーなどの多くには、牛脂豚脂混合油という油脂成分が使用されている。
原材料は全国から集められており、政府の暫定規制値以下の油脂成分は含まれている可能性がある。
独自調査の有無などを電話で同社に問い合わせたところ「イヤなら買うな」との返答があった、との情報がTwitter上に流れている。
暴言についての真偽は確認できないが、昨年10月に仙台在住の小児科医が問い合わせを行った際にも、「独自検査を行ってみた」との回答があったものの、検査方法や測定下限などについては「非公開」と答えるのみだったという。
協賛工場などもあることから、工場の立地について確認することも難しく、消費者が安全性を確認するすべはない。
国のOKでは安全といえない
独自検査を行わない食品加工メーカーの言い分は、「公的な機関が検査を行い暫定規制値以下と認定された原材料しか市場には出回っていないはず」というものだ。
だが実際には、公の検査はほとんど意味をなさない。市場に出回るすべての食品が検査を受けているわけではなく、サンプル調査がなされているにすぎないからだ。
検査される品目にもかたよりが大きい。今年1月末までに行われた検査、9万6,000件のうち、約6万件が牛肉に対するものだ。
生鮮食品であれば、それでも消費者は産地である程度選ぶことができる。加工食品はこれができないため、不安を示すのは当然の反応だろう。
不安の声に適切に応えられない企業は、今後淘汰されていくだろう。
◆ハウス食品
http://housefoods.jp/index.html