日本海の東海併記は認められず
モナコで開催されていた国際水路機関(IHO)は26日、韓国が議題として提起していた日本海の「東海併記」について、結論を出さず2017年に持ち越されることとなった。
日本海は存在しない
韓国は以前から、日本海の国際的な表記について、「東海」を併記すべき、との運動を繰り広げてきた。
今回のIHOでは1953年に発行された「大洋と海の境界」(第3版)の改訂に向け、議論が交わされた。
韓国側はこの第3版に記された「日本海」は境界があいまいであり、「日本海」は存在しないと主張。境界を正確に画定した上で「東海」を併記すべき、と訴えた。
「境界が不明なため存在があやふや」であれば、解決策は境界の画定である。名称を変更すべし、という韓国の意味不明な論理は、幸いIHOでは認められなかった。
そもそもIHOは技術的な性格の強い団体であり、理事会はこういった紛糾について「IHOの技術的目的を越える問題に直面している」とコメントしている。
86年までは合意していた韓国
韓国がIHOに加盟したのは1957年にさかのぼる。その後1986年まで「日本海」の呼称に合意していたが、1997年になって突如、日本海の名称は「帝国主義の残滓」と主張。「東海」の併記を求めるようになった。
同年の韓国はアジア通貨危機に直面し、IMFから570億ドルの融資を受けている。国内の不満を外に向けるためにもこういった主張を持ちだしてきたものと思われる。
ちなみに、IMFが融資した570億ドルのうち100億ドルは日本が支援を表明した分だが、韓国の尹増鉉(ユン・ジュンヒョン)企画財政部長官は「各国が支援を表明する中、米中日では日本が一番遅かった。日本は出し惜しみしている」とコメントしている。
第4版の出版も延期
日韓の主張が真っ向からぶつかり、落としどころが見つけられないことから、IHOでは結論を5年後の2017年に先送りすることと定めた。
これにともない第4版の出版も延期される予定。60年を経て、領海などの状況が世界中で変化している中、IHOの出版物ではこれに対応できない状況が続く。
◆中央日報
http://japanese.joins.com/article/164/151164.