橋下市長が節電税を提案
2府5県と大阪、堺市で構成する関西広域連合は26日、いっそうの節電が求められる今夏に向けて具体的な節電策が必要、との認識で一致。大阪市の橋本市長がその費用をまかなう新税の導入を提案した。
不足する16.3%を節電で
関西電力は今夏が2010年並みの猛暑となった場合には、8月のピーク時には16.3%の電力不足が生じる、との試算を出している。
これに対して、関西広域連合では「まだ発電余力があるのでは」など、原発再開を必要と強弁する関西電力の姿勢を疑問視する声も高い。
その一方、節電で不足分をカバーすべく具体策が必要、という考えでは、各首長とも一致しており、企業などの大口需要家が節電に協力した場合に奨励金を出すなどの案が検討された。
大阪湾に原発を
再稼働が議論されている福井県おおい町では、19日に町民向けの議会報告会が開催された。
その席では地元住民から「恩恵を受けとったのが悪いように言われる。それなら大阪湾に原発を造ったらいい」との声もあがっている。
消費地である関西広域連合には原発再開に対して、反対、あるいは慎重な立場をとる首長が多い。
節電努力によって原発を不要とする状況を作ることで、再開を求めるおおい町などと話しやすい環境を作る必要がある。
月額1000円の負担を関西人が認めるか?
大阪市の橋下市長は大口需要家への節電奨励金について、節電税を導入して関西の府県民に応分の負担を求めるべき、と提案する。
ただ、金銭的にシビアな関西人がこれに賛成するかどうかは微妙なところだ。かつて橋下氏が大阪府知事だった当時、太陽光発電導入の義務化についてアンケートを行ったところ、200万円の負担では、賛成が12.5%にとどまる結果となった。
太陽光発電施設としては格安の22万6000円まで下げて、ようやく賛否が拮抗する状態となるなど、関西人はエコと金銭負担を切り離して考える傾向が強い。
◆橋下徹
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