中国で「タイタニック3D」が記録更新
日本でも人気の映画「タイタニック」3D版が中国でも10日に封切られ、初週興収は5800万ドル(約47億円)と歴代1位を記録した。
そんな中、中国の3D版では主演女優ケイト・ウィンスレットのヌードシーンがカットされている理由について、世界中で「中国らしい誤報」が飛びかっている。
男性観客が乳房に手を伸ばすから?
1998年に「タイタニック」が公開されたときには、中国でもケイト・ウィンスレットのヌードシーンはそのまま上映された。
今回、3D化しただけの再公開に際して、わざわざ同シーンを削除したのは、「男性観客が乳房を触ろうとして手を伸ばすと、その手がほかの観客に当たったりしてトラブルの原因になりかねないため」とするニュースが欧米各国で報じられた。
ガーディアン、デイリーメール、NBC、フォーリンポリシーなどが同ニュースを報じており、しまいには同映画を監督したジェームズ・キャメロン監督まで、テレビのトークショーでこの「理由」について言及している。
中国版Twitterに投稿された「偽ニュース」
実際にはこのニュースは4月8日、中国版のTwitterといわれる「微博」に中国人ネチズンである豆瓣逗你妹がわざわざ「偽ニュース」銘打って投稿したもの。
いつのまにか「偽ニュース」という但し書きが消え、本当の理由として世界中のマスコミに取り上げられた。
世界が信じた「中国らしさ」
もっとも、世界中がそう信じたのは、いかにも「中国的な理由」として自然に感じられたためだ。
映画などの検閲を中国では「国家広播電影電視総局」と呼ばれる組織が行う。
最近では中国で人気の日本人AV女優、蒼井そらのテレビ出演を同局が禁じるのでは、との憶測が流れるなど、性風俗については厳しい基準を示すことが多い。
◆タイタニック3D
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