ミサイルはテポドン2号だった
北朝鮮が12日朝に打ち上げた「人工衛星」はテポドン2号だった、と北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)が発表した。同ミサイルは日本時間7時39分に打ち上げられ、ソウル西方165kmの海上に落下した。
銀河2号 Fabe27結果は2009年より後退
NORADの発表によると、同ミサイルは1段目の切り離しには成功したものの、それ以外の部分は機能しなかったという。
ミサイルは発射後、約1分で高度120km程度まで上昇したが、その後空中分解、10個以上に分かれて落下した。
テポドン2号は2009年にも発射されており、このときは2段目の切り離しまで成功している。
多額の費用を投じて改良を加えたにもかかわらず、今回の発射では後退したことになる。
国際支援の9倍が海の藻屑に
韓国YTNは今回のミサイル発射に要したコストを8億5千万ドル(約700億円)と推計した。
東倉里(トンチャンリ)ミサイル発射場建設に約4億ドル、ミサイル開発に約3億ドル、衛星開発に1億5千万ドルを要した、とみている。
2010年に北朝鮮が国際社会から受けた支援は、9771万ドルにのぼる。
飢える国民に対して、海外から寄せられた支援の約9倍をミサイルに費やし、しかも失敗したことになる。
ミサイル発射の強行により国際世論の非難を受け、さらに失敗したことで国内からの批判も必至だ。
強面で失敗する金正恩
実は金正恩には、強面ぶりをアピールしようとしては失敗する癖がある。2010年3月には韓国の哨戒艦を撃沈。10月には韓国の延坪島を北朝鮮が突如砲撃している。これらの作戦を指揮したのも、金正恩だった。
2009年に主導したデノミ政策が大失敗したため、イメージ回復を狙ったものとみられている。
結局、国際社会から強い非難を浴びただけで、得るものがほとんどなかったため、当時の総書記だった金正日に対して、長男である金正男が強く抗議した。
29歳の若さで政権を引き継ぎ、基盤がまだ脆弱といわれる中、今回の失敗は大きなダメージになると思われる。
◆中央日報
http://japanese.joins.com/article/383/150383.html