国から不当な補助金
米商務省が20日、中国製の太陽光発電装置に対して2.9%~4.7%の関税をかける仮決定を発表した。中国メーカーが同国政府から不当な補助金をもらって安売りしている、と判断したため。
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世界の2割以上が中国製
世界の太陽光発電導入量は、2010年の統計で16.6GWp程度と推測されている。このうち欧州が13.2GWpと約8割を占め、次いで日本が0.99GWp、北米0.98GWpと続く。
ただし、発電装置の生産量では、中国メーカーが22%以上のシェアを占め、他国の生産量を大きく上回っている。
米国内でも、今回の措置により、太陽光発電装置の普及が遅れるのでは、と心配する声がある。
経済的小競り合いの一部
米国と中国の間には、近年、経済的な小競り合いが続いている。人民元の対ドルレート、自動車貿易、レアアースの管理など、争いの種はつきない。
今回の関税も、その一部と見られるが、市場の予想より関税率が低かったことから、中国系メーカーの株価は上昇し、米国関連企業の株価は軒並み下落した。
第2弾として、ダンピング課税の決定が残っているので、それまでの間に、何らかの取引が行われ、政治的決着が図られるものと見られる。
◆CNN
http://www.cnn.co.jp/business/30005990.html?ref=ng