インターネット暴露雑誌が暴露
リビアの最高指導者だったカダフィ大佐が、サルコジ仏大統領の選挙戦に出資していた事実を、フランスのインターネット暴露雑誌「Mediapart」が明かした。編集部は、詳細な証拠書類をもっているようだ。フランクフルター・ルントシャウ紙が13日付で報じた。
長い間、このことはうわさされていた。昨年、リビアでカダフィ大佐の退陣を求める大規模な反政府デモが発生し、内戦へと発展した時、カダフィ大佐の息子サイフ・アル=アラブが、爆弾発言をした。
「われわれは、彼の選挙運動資金を提供した。それに関する詳細な証拠も持っている。すべてを教えてもかまわない。」
と、テレビ局ユーロニュースに語ったのである。この
彼とは、サルコジ氏のことである。
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شبكة برق | B.R.Q新たな証拠
「Mediapart」のサイトで、いわゆる「カラチ事件」と呼ばれる捜査時のメモが提示されている。裁判所のファイルから流出した文書には、リビアからの送金方法や場所、金額などが、詳細に列挙されていた。
サルコジ大統領へのおもな批判は、2005年10月、当時は内務相で、現在は大統領であるサルコジ氏が、最初の大統領選において5000万ユーロの資金援助をカダフィ大佐と同意したことである。支払いは、パナマの銀行口座を介して行われたようだ。
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matteoartizzuサルコジ大統領は疑惑を否定
サルコジ大統領は、もちろんこの疑惑を否定し、「Mediapart」の報告を“グロテスク”だと述べた。大統領は、
「もし、カダフィ大佐が資金援助を申し出ていたならば、私は、全く感謝しなかっただろう。」
と、テレビ局TF1に皮肉を込めて語った。カダフィ大佐とよく理解し合えたことには触れなかった。
いずれにせよ、サルコジ大統領への新たな疑惑が、仏大統領選を不安定にする要因になるかもしれない。特に都合の悪い瞬間である。
フランスの世論調査会社IFOPが13日、大統領選に関する調査を発表した。4月22日の第1回投票の支持率で、再選を目指すサルコジ大統領が社会党候補のオランド氏を初めて上回った。サルコジ氏は28.5%、オランド氏は27%だった。
フランクフルター・ルントシャウ紙(FR-Online)
http://www.fr-online.de/politik/wahlkampf-hilfe--gaddafi-soll-sarkozys-wahlkampf-gesponsert-haben-,1472596,11888130.htmlMediapartの記事
http://www.mediapart.fr/journal/international/120312/presidentielle-2007-kadhafi-aurait-finance-sarkozy