ソーシャルメディアを監視下に
プライバシー確保が問題視されるTwitterやFacebookだが、米国土安全保障省がこういったSNS上でやりとりされる特定の単語を監視していることがわかった。12日のCNNが報じた。
対象単語は500語以上
同情報は市民グループ「米電子プライバシー情報センター」が、情報公開法に基づく訴訟の過程で入手したもの。
500語以上ある、要注意単語のリストには「汚い爆弾」「人質」「アルカイダ」「硝酸アンモニウム」などの単語が並ぶ。
その他にも、地下鉄、遅れ、伝染、サンディエゴ、雲、豚肉、波およびメキシコなど、一見無害と思われる単語も多く、議論を呼んでいる。
たとえば「週末は地下鉄でサンディエゴに行って雲を見てくるよ」とTweetすると、要注意人物として、国家にマークされる危険性がある。
一方、爆弾の材料となる「硝酸アンモニウム」などの単語をテロリストがこういったメディアに書き込むとは思えず、効果を疑問視する声は高い。
同システムは、軍からの委託を受け、ゼネラル・ダイナミクス社が管理する。
SNS用エシュロンか?
同システムの運用開始は2011年2月だという。米国にはそのはるか以前から、世界中の通信を傍受するシステムがある、といわれる。
「エシュロン」と呼ばれるもので、米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどの英米同盟が共同管理する。
大手通信社などの協力を得て、世界中でやりとりされる情報を監視。特定の単語を自動的にピックアップするという。
ちなみに、この記事もその対象となっている可能性がある。
日本は「協力国」として扱われており、青森県、三沢飛行場近くの姉沼通信所に通信傍受用の施設があるという。
協力国に対しては、通信傍受に協力した見返りとして、英米連盟の利益に反しない情報がしばしば提供される。
◆General Dynamics Corporation
http://www.generaldynamics.com/