台湾のグループが発表
突発性難聴は、突然耳が聞こえにくくなる原因不明の難病だ。睡眠時に一定時間呼吸が止まる閉塞性睡眠時無呼吸症候群の男性患者はこの病気になりやすい、という研究結果を台湾の研究グループが発表した。
その差1.5倍
同研究は、台湾の国民健康保険データベースから、突発性難聴の患者3,192人を抽出し、同病を持たない、性、年齢、診断年などが一致するグループと比較対照したもの。
突発性難聴のある男性では、閉塞性睡眠時無呼吸症候群を持つ割合が、約1.5倍高かったという。
同研究は米医学誌「Archives of Otolaryngology-Head & Neck Surgery」に発表された。
突発性難聴を予防できる?
突発性難聴はある日突然、片方の耳が聞こえにくくなる病気で、めまいなどを伴うこともある。
原因は不明だが、ストレスや風邪などのウイルスが関係している、という説がある。
厚生労働省が発表した2001年度のデータでは、全国での受療者数は35,000人。人口100万人あたり275人が発症する。
今回の研究では、女性には突発性難聴と睡眠時無呼吸症に関連性がみられなかったという。
突発性難聴の発症に男女差はない、とされている。一方、睡眠時無呼吸症のサインとなるいびきには男性21%、女性6.1%と大きな差がみられる。
またいびきのピークは50代とされており、突発性難聴のピークとも重なる。男性の睡眠時無呼吸症対策が難病を防ぐ可能性はそれなりに高そうだ。
◆Archives of Otolaryngology-Head & Neck Surgery
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez/22249630