アンレキサノクスの意外な効果
従来、ぜんそくや口内炎の治療に使われる薬、アンレキサノクス(Amlexanox)を、肥満のネズミに投与したところ、食事制限や特別なエクササイズをしなくても、体重が減少したと、ミシガン大学が研究を発表した。
アンレキサノクスは、日本では25年以上前から、主にぜんそくの発作や症状を出にくくさせるために使われてきた。アメリカでは、15年間以上、口内炎の治療薬として市場に出回っている。
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代謝に関わる遺伝子に作用
肥満のネズミに投与されたアンレキサノクスは、食欲を減らすのではなく、代謝を上昇させるように遺伝子作用を変えた。これは、代謝のブレーキのような役割を果たすIKKEとTBK1の2つの遺伝子を抑制するためで、より多くのエネルギーを燃焼し、体内に蓄えるエネルギーをより少なくする。
実験では、アンレキサノクスが肥満のネズミの体重を減少させただけでなく、糖尿病や脂肪肝などの関連する代謝障害も改善した。
同大学の研究チームは、年内にも人体の臨床試験を開始する予定である。ネズミに効果が見られるからといって、すべてが人体にも作用するとは限らないが、近年、問題視されている肥満への対策として期待が高まる。
University of Michigan:Old drug may point the way to new treatments for diabetes and obesity
http://www.ns.umich.edu/new/releases/CNN:Canker sore drug helps mice lose weight without diet, exercise
http://edition.cnn.com/