パーキンソン病患者からiPS細胞を作成、再現を成功
慶応義塾大学医学部生理学教室の研究グループは、順天堂大医学部との共同研究の中でパーキンソン病の患者からiPS細胞を作成し、病気が発生してしまうメカニズムを再現することに成功した。この研究によって長年謎の部分が多かったパーキンソン病に対して、病体の解明と治療薬の開発が期待されている。
パーキンソン病は、これまで根本的に治療できる方法というのはほとんどなかった。パーキンソン病になってしまうとどのような症状が起こるのかというと、手足がこわばってしまい普通に歩くことができなくなってしまうというような症状が起こる。そのため転倒しやすく、だんだんと体の動きが鈍っていくということが特徴である。
パーキンソン病を治療できる時代へ
これまでは何が原因でパーキンソン病を発症してしまうのかわからなかったので、効果的な治療を行うことができず何年も闘病生活をおくる人の数は増える一方であった。そんななか、今回の研究結果によっては治療を行うことが可能になるということが期待されている。
これまではパーキンソン病になってしまうのは遺伝子の変異が原因だったり、遺伝は全く関係なく別の理由があるというような様々な説が流れていた。しかし今回の研究によって、エネルギー産生起管であるミトコンドリアに異常が起こるということが確認されたので、今後のパーキンソン病の研究というのは加速していくと考えられている。
慶応義塾大学医学部
http://www.med.keio.ac.jp順天堂大学医学部
http://www.juntendo.ac.jp/med/