がんは「偶然見つかった」ケースが多いという意外な事実
国立がん研究センターは26日、
「がん診療連携拠点病院 院内がん登録2008年全国集計 報告書」を発表したが、この報告書では驚きの事実が記されている。
がんを発見したきっかけが「がん検診」の割合よりも他の疾患治療などで
偶然発見されるケースが多いという記述である。
「がん検診」と「健康診断や人間ドック」での発見率はほぼ同率の8%前後
がんの発見経路のデータを見ると、がん検診により発見された患者は全体の7.7%(2007年は8.6%)、一般的な健康状況のチェックなどの健康診断や人間ドックで発見のきっかけとなった患者は8%(2007年は8.1%)と、
「がん検診」と「健康診断・人間ドック」はほぼ同じ比率となっている。
しかし、他の疾患を治療または経過観察時に実施した検査などで
偶然発見されたケースは25%(2007年は21.2%)と非常に多く、増加傾向にある。
ここ数年、乳がんの早期受診推進運動(ピンクリボン)が盛んだ。また一般企業の健康診断でも、胃がんや大腸がん、子宮頸がんなどの「がん検診」項目が増えてきてはいる。しかし、すべての病巣検査をカバーできる検査体制には至っていないのが現実だ。
がん治療は「早期発見」から
がん治療は「早期発見」が大事である。「がん」に特化した
がん検診は、早期発見・治療につながり、生存率も高くなる。
「会社で健康診断うけたから大丈夫」「人間ドックで問題なかった」という人でも、
40歳を過ぎたら「がん検診」を受けてほしい。居住する市区町村などで実施されているので問い合わせてみてはいかがだろうか。
がん診療連携拠点病院 院内がん登録2008年全国集計 報告書独立行政法人 国立がん研究センター厚生労働省:健康:がん対策情報 ~ がんを知り、がんと向き合い、がんに負けることのない社会の実現のために