1990年代半ばごろからはじまった
地球の赤道付近の厚さが厚くなっているという。変化のスピードは一年あたり28インチ。厚くなっている理由はグリーンランドなど大西洋北部の氷床が溶けた事によるもの。この傾向が観測されはじめたのは1990年代半ばごろから。ちょうどボールを上と下から押した時真中が押しだされるような状態が続いているという。
地球は自転しているため、完全な球形ではない。地上にある海水はさらに自転の影響をうける。赤道部の海域の海水の量は極地のそれよりも多い。
地球の形は1ケ月ごとに変化している
重力と気象に関する実験( GRACE、the Gravity Recovery and Climate Experiment )のデータによると、地球の形は厳密には1ケ月ごとに変化しているという。また大局的には数千年周期で形を変えているという。現在の変化に影響を与えているのは極地の氷床。特にグリーンランド周辺大西洋北部。この海域では近年、一年あたり3820億トンの海水が流出している。結果海面下に沈む陸地が増え地球の形はより球形に近づいているという。
以下、コロラド大学宇宙技師Steve Nerem氏のコメント。
現在、赤道付近の直径は極地付近の直径よりも約13マイル長い。つまり地球の中心から一番離れている場所はエベレスト山脈の頂上ではなく南米エクアドルにある山の頂上だという事になる。
地球はスポンジでできた球のようなもの。もとの形にもどるにはもう少し時間がかかる。2万2000年前ごろには極地の氷の量は今よりももっと多かった。それが暖かくなって氷が溶け、氷の重力による圧力が減り地球の形はより球体に近づいた。
以下、テキサス大学宇宙研究所ディレクターByron Tapley氏のコメント。
これは現在おきている気象の変化の原因のひとつではないか。この現象を調べれば何かカギになるような事実がみつかる可能性はある。
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