世界が対策に追われた週末
5日、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が米国債の格付けを「AAA(トリプルA)」から「AA+(ダブルAプラス)」に格下げした。
これを受け、週明け8日の日経225は9,169.67円と約130円安で始まった。市場への影響は限定的という見方もあるが、各国は危機感を共有。金融市場の混乱を避けるため、7日からG7やG20などの閣僚が電話会議で対策を協議している。
欧州では特に、債務問題を抱えるスペイン、イタリアなどへの影響が懸念されており、そもそも経済的に不安定な時期だけに、メルトダウンの危機にひんしている、という見方もある。
License Some rights reserved by Haydn Blackey格下げされても大丈夫? 分かれる判断
一方で、同じく大手格付け会社であるムーディーズやフィッチは、今回米国債の格下げを見送った。
米国内にも、今回のS&Pによる格下げは政治的な意図が見える、という分析もある。S&Pから格下げについて連絡を受けた米財務省は「根拠となる数字が大幅に割り引かれている」と主張したがS&Pに受け入れられなかった、とのこと。
CNBCのレギュラー解説者、ザカリー・カラベル氏はこの動きについてオバマ政権を攻撃する政治運動「Tea Party的なもの」と語っている。
◆スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)
http://www.standardandpoors.com/home/en/us◆CNBCレギュラー解説者 ザカリー・カラベル氏
http://www.thedailybeast.com/articles/2011/08/06/s-p-downgrade-how-the-ratings-agency-is-now-partnering-with-the-tea-party.html