ニールセン ジャパンは、2011年7月13日、「未来の女性(消費者行動編)」に関する調査を実施し、その結果を発表した。
同調査は、2011年2月から4月にかけて実施され、アジア太平洋、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、アフリカおよび北アメリカの21カ国で、18歳以上の女性約6500人を対象に調査が行われた。
調査手法は、先進国ではオンライン調査、新興国においては、オンライン調査、会場調査および訪問調査を混合したもので行われ、日本では、299名に対し、オンライン調査で、2月25日から3月2日まで実施された。
調査結果によると、「今後5年間で稼ぐまたは稼ぐ予定の余剰資金についてどれに充てるか」の問いには、「貯蓄(45%)」、「子どもの教育(34%)」、「食料品(34%)」との回答が上位を占める結果となった。特に、34歳以下の女性は、35歳以上に比べて、「貯蓄(70%)」が際立って高い結果となっている。
次に、「商品購入を決める際に影響を与える事項(複数回答可)」を聞いたところ、「食料品」、「飲料」、「健康/美容アイテム」、「衣料品」、「個人用の電化製品」、「自動車/他の交通機関」、「処方薬/市販薬」、「社会活動の場所選択」、「家庭用洗剤」の項目で、「値段」がトップとなった。そのほか、「家電」、「保険」、「社会活動への参加」については、「値段相応の価値」が、「家族のための金融サービス選択」については、「信頼しているブランド」で、「家庭での保育」、「家庭外での保育」については、「家族や友人の勧め」が、それぞれトップとなった。
さらに、「買いたいものをインターネットで検索する」との問いに、「非常に賛成する(40%)」、「ある程度賛成する(45%)」を合わせると、全体の8割以上(85%)に上り、特に34歳以下の女性は、「非常に賛成する(48%)」、「ある程度賛成する(44%)」と、9割を超えている。
「新ブランド、新商品、新店舗や新サービスの情報をどの方法で入手したいか」の問いには、どの項目においても「テレビ」もしくは「インターネット検索」が上位を占めているが、「新店舗」についてのみ、「口コミ(友達や家族から)(31%)」がトップとなった。
ニールセン・ホールディングス N.V.は、世界最大の情報・調査企業で、マーケティング及び消費者情報、テレビ等のメディア情報、オンライン情報、モバイル調査を提供している。
まだまだ、テレビから得る情報が、購買行動を左右している影響が、垣間見られる結果となった。ただ、若い世代に「貯蓄」の傾向が高い点は、デフレが長引く現状に加え、将来への期待が少ないためとみられる。値段と値段相応の価値が上位では、商品自体の魅力が足りないといわれても仕方がない。固くなる一方の財布のひもをゆるめる術は、あるのだろうか。
ニールセン ジャパンリリース