4月から6月までの自殺者数、前年を上回る
警察庁は12日、月別の自殺者数について、6月末時点での暫定統計数を公表、全国の自殺者数が、大震災発生翌月4月から6月まで連続で前年の人数を上回ったことを発表した。
内閣府が実態調査に~震災関連自殺の認定基準も設置
前年度の統計結果と比較すると、震災が起きた4月には4.2%増の2,693人、5月は19.7%増の3,329人、6月は暫定値で7.8%増の2,996人と、この3か月で急増していることが判明。特に5月の自殺者数は、2006年に月別自殺者数の統計公表以降、最も高い数字となっている。
この事態を受け、内閣府は「震災関連自殺」の実態把握に調査に乗り出すことを決めた。警察庁から各資料提供を受けて分析を進める方針で、自殺者が急増した3県の人数だけでなく、被災者が避難先で自殺したケースについても集計する。
また、内閣府は6月以降の自殺事例ついて、5項目に分けた判断材料に関して警察庁に情報提供を求め、うち1項目でも該当すれば震災関連自殺と認定することを決めた。
相談内容は深刻 相談自殺願望を話す人が増えている
内閣府参与でこの調査を担当する特定非営利活動法人(NPO法人)自殺対策支援センター・ライフリンクの清水代表は、5月の自殺者数は異常な数字としており、防止策のため分析を急ぎたいとしている。
また、ライフリンクでは、自殺など相談先の検索サイト「いのちと暮らしの相談ナビ」を開設しているが、最近は自殺願望を話す人が増えているという。
平成23年の月別の自殺者数について(警察庁HPより)警察庁|ホームページ内閣府|ホームページいのちと暮らしの相談ナビ-ライフリンク運営-