きっかけは「被災者に疲れを少しでも癒やしてほしい」
東日本大震災からはや4か月。被災した障がい者やその家族に、神戸や大阪へ短期間の「ショートステイ」で疲れを癒やしてもらおうと立ち上がった「カムバック・プロジェクト」。被災地を少し離れてリフレッシュに来てもらえればとしている。
「避難生活」ではない「滞在」を提供
このプロジェクトは福祉関係者や企業、医療関係者などで構成される「神戸ユニバーサル研究会(以下:同会」)が4月から計画、提案をしていた。運営事務局は合同会社ユニバーサルプラン(兵庫県神戸市)。健康・福祉分野において異業種連携を提案している会社である。
同会はボランティア活動や被災者支援のため、宮城県石巻市などを訪れたが、障がい者やその家族の中には、周囲への遠慮から避難所に行かず、車や自宅にとどまる人も少なくなかったという。
彼らに神戸への避難も呼び掛けたが、住み慣れた場所を離れることへの抵抗感や、経済的な問題、言葉や文化の違いに対する不安も強かったため、1週間から半年間の「ショートステイ」というかたちを考案、生活面などのサポート体制も整えた。
心の健康のためにも「充電期間」が必要
落着きを見せ始めたこの時期は心が不安定になりやすい。被災者の今後や生活面での不安も大きくなる。しかし、夏休みなどの長期休暇を別の土地で滞在することにより、不安な気持ちを切り替えたり、前向きになるきっかけになることもある。
「避難生活」ではない「ショートステイ」というこのプロジェクト、被災者の心の支援に大きく役立つのではないだろうか。
神戸ユニバーサル研究会合同会社 ユニバーサルプランカムバックプロジェクト -ユニバーサルプランの情報プログ-