経済産業省は、2011年7月4日、「ネットアクション2011」のサイトを立ち上げ、参加への呼びかけを開始した。
今後、同サイトでは、電力の供給状況など、一次情報となる公共データが提供される。その上で、サイト上で、被災地の復旧・復興を支援する、Webサービス・アプリケーションの開発を呼び掛けるなど、広く民間からの開発やアイデアを求めていく予定となっている。
今回のサイト開設は、震災発生直後の3月、同省情報プロジェクト室が、「Twitter」を使って、東京電力が公開した電力供給データを利用する、“電力のひっ迫状況を可視化する”アプリケーションの開発を呼び掛けたところ、約2日間で50を超えるアプリケーションが開発されたことから、企画された経緯がある。
同サイトでは、政府の呼びかけに応じた開発物・創作物の紹介の場や、開発・創作を行うインセンティブとなる顕彰活動を行う民間事業者に、「アクションパートナー」として登録してもらうことで、活動への協力者を募る意図があるようだ。
なお、一連の活動は、2012年3月31日まで実施予定とされている。
震災から4カ月を過ぎ、今一番恐れることは「風化」なのかもしれない。復旧とは?復興とは?到達点はどこなのか?Web開発の難易度は、利用者の増加により、ごくごく一般的なレベルにまで下がりつつあるなかで、この呼びかけに応答する人は多いかもしれない。だからこそ、技術よりも、目的や効果が重要となる開発のためには、組織的な隠ぺいを疑われる「被災地の今」を真摯に提供することが、この活動に意味を持たせるのではないだろうか。
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