九州大学病院「松本氏は軽度の躁(そう)状態」と説明
東日本大震災の被災地に対する暴言の責任を取り、就任後わずか9日目で辞任した松本龍前復興担当相。その松本氏が「休養」のため、11日から入院している九州大学病院(福岡県福岡市:以下同大学病院)が14日、記者会見を開き、松本氏の病状について「気分障害による軽度の躁(そう)状態」と発表した。
地元の事務所などに報道機関からの問い合わせが相次いだため、松本氏の家族からの要請で同大学病院の久保病院長らが報告会見を開くに至った。
問題発言時には発症していた可能性も
主治医団リーダーで気分障害が専門の神庭(かんば)教授(精神医学)によると、震災対策で心身ともに疲弊していたことから気分障害が誘発されたとし、時期については家族などの話から6月初めにはすでに不眠や高揚感などの症状がでていたのではないかとしている。
躁(そう)状態では気分の高揚感が続き、本人はエネルギーに満ちあふれていると感じて活動的になるが、多弁になりやすく、本意とは違うことを口走ってしまうことがあるなど、社会的にはさまざまなトラブルを引き起こすことが多い。
病院側は松本氏の「知恵を出さないやつは助けない」発言や問題行動のいくつかはこうした精神状態と関連しているとの見解を示している。
松本氏の退院時期については今後の経過次第
退院の時期については今後の経過をみながら検討するとしている。松本氏は現在、気分の波を抑制する気分安定薬を服用しながら、医師との面談で精神療法による治療を受けているという。
松本氏は昨年9月に初入閣。閣僚としての在職期間はわずか10か月弱であった。5日の辞任記者会見にのぞんだときには、うっすらと目には涙をみせ、辞任後も復興に努力したいとしていた。彼の「本意」はどこにあったのだろうか。
躁(そう)状態とは? - メンタルヘルスネット気分障害 - Wikipedia松本龍オフィシャルサイト(衆議院議員・福岡第1区[東区・博多区])